アンチヒーロー

楽しく読もうぜ!!

2019年夏の甲子園 筑陽学園vs作新学園の試合を見て。

f:id:tamontye:20190813172719j:plain
待ちに待った我らが筑陽学園の初戦が終わりました。

試合が終わってからまとめるのが遅くなりましたが、そこは気にせずまとめていきます。

 

結果から言うと5対3で作新学園の勝利です。

筑陽学園は初の夏の甲子園勝利とはいきませんでした。

どちらのチームも持ち味を生かしたいい試合だと率直に思いました。

 

その中でも私なりに試合のターニングポイントをまとめながら今回は書いていきます。

筑陽学園の目線から書きますが決して作新学園が嫌ではないのでよろしくお願いします。

どちらかの目線の方がわかりやすいと思うだけです。

 

 

 

序盤

初回から作新学園は1番2番の連続ヒットでチャンスメイクします。

栃木大会を打力で勝っただけのことはありますね。

筑陽学園はストレートが狙われていると感じ3番打者から攻め方を変えます。

 

初球から変化球でカウントを稼いでいくようにし初回を1点に抑えます。

満塁にしてしまうピンチもありましたが最少失点で抑え、悪くない立ち上がりでした。

西館投手も初回から連打をくらっても落ち着いたマウンドさばきでした。

 

攻撃ではエラーが絡みランナーを得点圏に進めますが残塁に終わります。

先制されただけあってここで同点に戻したかったですね。

4番打者はスイング自体は良いものの変化球への対応がおろそかな印象でした。

 

2回の守備では初回の修正ポイントを直し、三者凡退で抑える完璧な投球でした。

捕手の進藤くんもさすがのリードですね。

投手のその日の調子に合わせたリードができていますね。

 

2回の攻撃はこちらも同じく三者凡退に終わり、作新学園も隙を与えない守りでした。

攻撃が単調に立っていたので狙い球を絞って打つのが良いのではと思いました。

 

3回の守備はエラーでノーアウトのランナーを出しよくない流れでした。

この流れを断ち切れず追加点を許し2対0となります。

そのまま勢いに乗った作新学園は2盗を狙います。

ですが捕手の進藤くんが盗塁を刺し、投手を盛り立てます。

その後は後続を断ち切り1点で抑えます。

 

3回の攻撃は下位打線からの攻撃ですがここで筑陽学園の攻撃のリズムが変わった印象です。

カウントを取りに来る変化球に狙いを絞り、チャンスメイクをします。

 

9番の西館投手に打順が回ってき送りバントのサインをだします。

運よく良いところに転がり得点圏にランナーが進みます。

ここでまた送りバントのサインを出しますがこれは失敗に終わります。

 

続く打者がレフト前へのタイムリーを放ち2対1とします。

がランナーが生還すると同時に次の塁を狙ったランナーが刺されその後は1点止まりで攻撃を終えます。

 

ここで私は1つ気になりました。

筑陽学園が必要以上に送りバントにこだわるなと感じました。

送りバントは堅実なイメージですがそれとは裏腹に相手に簡単に1アウトをあげる行為でもあります。

 

守備や走塁は練習すれば必ず結果として現れますが打撃は1流打者も口を揃えて『水もの』と例えるように、読めない部分があります。

そんな中での送りバントなので、この1アウトが終盤になり大きく響いてくるのではないかと思いました。

 

 

中盤

4回5回の守備は良く西館投手も尻上がりに調子を上げてきてる印象です。

ただ1つ気になったのが変化球は低めへの意識が感じられるも、直球がまだ高めに浮くのが気になりました。

 

攻撃の面では作新学園の投手の攻略ができず4回5回ともチャンスがなく終わります。

下位打線がチャンスメイクしている分、上位打線がそのまま返せないのが悔やまれます。

 

6回の守備の時に得点が動きました。

この日初めての四球でランナーを出すと次の打者では打ち取った打球でしたが投手と捕手の間に転がる打球でお見合いをし、ランナーを溜めてしまいます。

そのままタイムリーヒットを許し、3対1と点差を広げられます。

 

この6回の印象としては西館投手の投球自体は悪くなかったです。

三巡目ということもあり、よりコーナーを丁寧に投げてました。

失点をしたもののその後も慌てた様子もなく後続をきっちり抑えていました。

 

また進藤くんのリードにも常に変化があり相手からしたら嫌だろうなと感じました。

少し荒れたストレートをうまく利用しファールにさせ、変化球がショートバウンドにしても後ろに逸らすこともありませんでした。

決めにいくときはそのコースを徹底して構えており、肝が座っているリードでした。

 

 

終盤

7回に入り西館投手の球数も100球近く捉えられて来るかと思いましたが、この回は綺麗に3人でシャットアウトにし、味方の援護を待ちます。

さすがは予選では10番でしたが甲子園で1番をつけるだけのことはあります。

 

7回の攻撃では下位打線でしたがここでも狙い球を絞りきっちりスイングしている印象でした。

得点には繋がらないものの相手投手からすれば嫌な印象を与えることができます。

実際に次の点も下位打線で点を取っているのは後の話ですが・・・

 

8回9回ともに守備では0点に抑え、西館投手は圧巻の投球でした。

それほどまでに序盤の失点が悔やまれます。

 

ここまでの投球を見て感じたのが、ピンチの時のマウンドでの立ち振る舞いが見事でした。

焦る様子もなく、堂々とした投げっぷりは素晴らしかったです。

失点したイニングもランナーが溜まりながらも1点で抑えるなど、投球自体は悪くなかったです。

 

さて残された攻撃もあと1回となり後がなくなった筑陽学園ですが、ここで底力を見せます。

簡単に2アウトを取られこのまま終わってしまうのかと思った矢先、進藤くんがヒットで出塁します。

 

続く打者もヒットで2アウトからチャンスを作ります。

そして8番打者がライトオーバーの三塁打を打ち3対3の同点に追いつきます。

今年の筑陽学園のテーマでもある『執念』がここで発揮されました。

 

正直2アウトを取られてこのまま試合終了かなと思ったところでこの連打ですから、私も興奮しました。。笑

ここでも下位打線が繋げる打撃で点を取りましたね。

特に7番8番打者の調子がよく狙い球を決めてスイングしていた印象です。

 

同点になり試合は延長戦に入ります。

この勢いのまま筑陽学園が逆転するかなと思いましたが、そう上手く試合は動いてくれません。

 

1番から始まる攻撃で初球からヒットで出塁します。

すかさず2盗を決め、そのまま3盗まで決めます。

その勢いのままヒットを許し4対3と勝ち越しを許します。

その後もエラーが絡みもう1点取られ、5対3となります。

 

なんとか同点もしくは逆転したい筑陽学園ですが、その気持ちも虚しく最後は3人できっちり抑えられゲームセットです。

どちらも最後までチームのストロングポイントを生かした良い試合でした。

 

試合全体の総括

f:id:tamontye:20190426052925j:plain
最後に全体を振り返ります。

作新学園は初回からガンガンストライクは振ってくる印象です。

ランナーが出ればすかさず次の塁を狙う走塁で見ていて面白い野球をするチームでした。

上位打線がきっちりランナーで出て中軸が返すという理想的な攻撃をしていました。

下位打線も甘い球は積極的にスイングしてさすがはチーム打率が3割後半を打つチームだと感じました。

 

守備の面でもエラーは初回の1つだけで付け入る隙が少なかったです。

投手も球速以上に感じる直球を中心によく投げ抜いていました。

球数も9回までで100球と少なく甲子園で投げ抜くには何が必要かをしっかり考えている投手です。

 

 

筑陽学園は上位打線の攻撃が少し厚みがありませんでした。

点を取ったのはほとんどが下位打線でとっており、もう少し上位打線が打っていたら結果は変わっていたのかもしれません。

逆に下位打線は狙い球をきっちり絞っており中途半端なスイングはせず振り切っていました。見ていて気持ちのいい攻撃でしたね。

 

西館投手も何度も得点圏にランナーを背負うもののしっかり抑えており良い投球でした。

変化球でもストライクが取れており初回の連打ですぐに修正したのは見事でしたね。

インコースアウトコースの投げ分けもできていました。

あとは高さだけでしたね。時折高めに浮く球を狙われていたのでそこは今後の課題です。

 

筑陽学園の1番の反省点は内野の守備の粗さではないでしょうか。

失点自体はヒットや犠飛などですがそれに至るまでがエラーやフィルダースチョイスが多く、そこが失点に繋がったのではないでしょうか。

 

守備や走塁は練習すれば必ずものにできるのでそこを疎かになったのは痛いですね。

点を取られたというよりも点を与えてしまったという印象ですね。

 

とは言っても試合自体は好ゲームだと思いました。

筑陽学園も勝てはしませんでしたが今後の課題が明確になったのでは。

 

今回はここまでです。

また次の記事でお会いしましょう。